電気工事を職業にするために必要な資格について、以下のように整理しました。

 

 


主な国家資格(必須)

• 第二種電気工事士

一般住宅や小規模店舗など、低圧(600V以下)の電気設備の工事が可能な資格です。受験資格に制限はなく、学科・技能試験に合格すれば取得できます。

• 第一種電気工事士

第二種の範囲に加えて、最大電力500kW未満の自家用電気工作物(ビルや工場など)の工事も可能です。取得には試験合格に加え、3年以上の実務経験が必要です(2021年以前は5年)。


補助的・専門的な資格

• 認定電気工事従事者

第二種電気工事士取得後、実務経験3年未満でも講習を受ければ取得可能。600V以下の自家用電気工作物の簡易工事に従事できます。

• 特種電気工事資格者

ネオン工事や非常用予備発電装置工事など、特殊な工事に従事するための資格です。


管理・監督系の資格

• 電気工事施工管理技士(1級・2級)

現場の施工管理や監理技術者として活躍するための資格。1級は大規模工事、2級は一般現場での主任技術者に対応。

• 第三種電気主任技術者(電験三種)

発電所や変電所、工場・ビルなどの電気設備の保安・監督を担う技術者向け資格です。


関連するその他の資格

• 消防設備士(甲種第4類・乙種第7類)

火災報知設備や漏電火災警報器の工事・点検に関する資格です。電気工事士の資格があると一部免除もあります。

• エネルギー管理士

工場などでのエネルギー使用の監視・改善を行うための資格です。

• 電気通信主任技術者・工事担任者

通信設備の工事や運用管理に関する資格で、電気工事と関連する分野で活躍できます

• 安全・衛生関連資格

高所作業車運転者、アーク溶接作業者、クレーン運転者など、現場での安全確保に必要な資格も多数あります。


まとめ:資格取得のステップ例

1. 第二種電気工事士を取得

→ 一般住宅や店舗の工事が可能に。

2. 実務経験を積む or 講習を受講

→ 認定電気工事従事者として簡易工事に対応。

3. 第一種電気工事士を取得

→ ビルや工場など、より大規模な工事に対応。

4. 管理・監督系資格を取得

→ 施工管理や保安監督など、キャリアの幅が広がる。