スパイ防止法には誰が賛成するのか。誰が反対するのか。賛成する理由は何か。反対する理由は何か。成立すると賛成派にどんなメリットがあるのか。反対派にどんなデメリットがあるのか。

以下、日本の「スパイ防止法(特定秘密保護法)」に関する情報を整理しました。


誰が賛成し、誰が反対しているのか

• *賛成**

• 自民党・(与党)

外交・防衛・スパイ防止・テロ防止の4分野に関する重要情報の管理強化を目的として賛成。情報漏えいを防止し、国家安全保障を守る必要性があると主張しています。([komei.or.jp](https://www.komei.or.jp/news/detail/20131023_12487))

• *反対**

• 新聞労連(新聞労働者連合)

報道の自由や国民の知る権利が侵害され、民主主義の基盤を揺るがすと主張。([shimbunroren.or.jp](https://shimbunroren.or.jp/130904seimei/))

• 日本共産党や社民党

国民主権や表現の自由を脅かし、「海外で戦争する国」づくりの道を開くと批判。([seijiyama.jp](https://seijiyama.jp/article/news/summary/nws20131120-001.html))

• 日本弁護士連合会や日本ペンクラブ、歴史学研究者など

幅広い学者・メディア関係者・文化人が、民主主義や知る権利への脅威として反対を表明。([seijiyama.jp](https://seijiyama.jp/article/news/summary/nws20131120-001.html))

• ノーベル賞学者など学術界

益川敏英氏らが主導し、「戦前のような秘密国家への道」だとして反対声明を発表。([zh.wikipedia.org](https://zh.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%8A%E5%B7%9D%E6%95%8F%E8%8B%B1))


賛成する理由

• 国家安全保障の強化

特定秘密の指定と管理を強化することで、外交・防衛など重要情報の漏えいを防ぎ、他国との情報共有をスムーズにするとされています。([komei.or.jp](https://www.komei.or.jp/news/detail/20131023_12487))

• 日本版NSCの運用基盤構築

各省庁での情報共有を統一、国家安全保障会議(NSC)への提供を迅速化するために必要な制度だと主張。([komei.or.jp](https://www.komei.or.jp/news/detail/20131023_12487))


反対する理由

• 報道・表現の自由の侵害

報道機関や国民が行った取材が、教唆や扇動と解釈されかねず、取材の萎縮につながる恐れがあると反対しています。([shimbunroren.or.jp](https://shimbunroren.or.jp/130904seimei/))

• 知る権利の制限と拡大解釈の懸念

「特定秘密」の範囲が曖昧で拡大解釈が可能であり、何が秘密か分からないまま処罰されるリスクがあるとの指摘があります。([koumu.in](https://koumu.in/articles/652a))

• 民主主義への脅威

国民のアクセスや内部告発が妨げられ、戦前のような国家統制に戻る恐れがあると批判。([shimbunroren.or.jp](https://shimbunroren.or.jp/130904seimei/))

• 迅速な審議・強引な採決の問題

国民の反対意見を無視した審議不足や強行採決など、民主的手続きに対する懸念も根強くあります。([sangiin.go.jp](https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/seigan/186/yousi/yo1860059.htm))


成立した場合のメリット(賛成派視点)

• 国家対応力の向上

スパイ活動やテロなどに迅速かつ効果的に対応できる管理体制が確立され、国家安全保障が強化されると考えられます。([komei.or.jp](https://www.komei.or.jp/news/detail/20131023_12487))

• 国際的信頼の確保

情報管理を厳格にすることで、他国や国際機関から信頼される情報提供体制を構築できるというメリットがあります。([komei.or.jp](https://www.komei.or.jp/news/detail/20131023_12487))


成立後のデメリット(反対派視点)

• 市民・ジャーナリストの萎縮

厳罰規定によって取材や発信が萎縮し、自由な報道活動への重大な制約となるでしょう。([shimbunroren.or.jp](https://shimbunroren.or.jp/130904seimei/))

• 秘密の範囲拡大による不透明化

秘密指定が恣意的に拡大され、国民が知らないうちに処罰される可能性もあります。([jcp.or.jp](https://www.jcp.or.jp/web_policy/2022/06/202207-bunya63.html))

• 民主主義の後退と監視社会化

内部告発や異なる意見の排除につながり、国民の監視が進む社会になる懸念があります。([sangiin.go.jp](https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/seigan/190/yousi/yo1901771.htm))


以上が、スパイ防止法(特定秘密保護法)に関する主な立場とその背景です。より詳細な論点や背景をご希望であれば、いつでもお知らせください。