イスラム教のコーランはいつだれが作った 何回も改ざんされている形跡はないのか 違う内容のコーランもあるのではないのか そもそもなぜ 派閥 宗派があって 戦争しているのか

📖 コーラン(クルアーン)はいつ誰が作ったのか?

• 成立時期:コーランは7世紀初頭(610年ごろ〜632年)に、アラビア半島のメッカとメディナで成立しました。

• 誰が作ったか:イスラム教の伝統によれば、コーランは預言者ムハンマド(570–632年)に神(アッラー)から啓示されたものです。ムハンマド自身が書いたのではなく、彼が口述した内容を弟子たちが記憶し、後に書き留めました。


📜 コーランは改ざんされた形跡があるのか?

• イスラム教の主張:イスラム教徒は、コーランは「一字一句変わっていない」と信じています。神の言葉が完全に保存されていると考えられています。

• 歴史的な研究:初期には口伝が中心で、ムハンマドの死後、3代目カリフのウスマーン(在位:644–656年)が公式な標準版を編纂し、異なる読み方や写本を焼却したと伝えられています。

• 異本の存在:ウスマーン以前にはいくつか異なるバージョンや読み方(キラアート)が存在したとされますが、現在のコーランはほぼ統一されています。大きな内容の違いはありませんが、発音や一部単語の違いがある「読誦法(キラアート)」が複数存在します。


📚 違う内容のコーランもあるのか?

• 主流のコーラン:世界中のイスラム教徒が使うコーランは基本的に同じ内容です。

• 読誦法(キラアート):発音や一部の語彙の違いがある読誦法が10種類ほど公式に認められていますが、意味や教義に大きな違いはありません。

• 異端的なコーラン:ごく一部の宗派や歴史的な写本に細かな違いが見られることはありますが、主流派で使われているコーランの内容はほぼ同一です。


⚔️ なぜ派閥や宗派があり、戦争が起きるのか?

• 宗派の誕生:ムハンマドの死後、後継者(カリフ)を巡る意見の違いから、主に「スンニ派」と「シーア派」という2大宗派が生まれました。

• スンニ派:全イスラム教徒の約85〜90%。カリフは共同体の合意で選ばれるべきと主張。

• シーア派:全体の10〜15%。ムハンマドの血縁(特に娘ファーティマの夫アリーとその子孫)だけが正統な指導者と主張。

• 宗教だけが原因ではない:宗派間の対立や戦争は、宗教的理由だけでなく、政治的・経済的・民族的な要因も複雑に絡み合っています。

• 現代の紛争:イラク、シリア、イエメンなどでの宗派間対立は、しばしば外部勢力の介入や国家間の利害も影響しています。


📝 まとめ

• コーランは7世紀にムハンマドに啓示されたとされ、内容はほぼ統一されています。

• 歴史的に異なる読み方や写本があったが、現在は大きな違いはありません。

• 派閥や宗派の違いは、主に後継者問題から生まれ、宗教だけでなく政治や社会の要因も絡んでいます。